PEAKSに来て変わったこと
私はここPEAKS神戸に来るのは二度目で、前は一度目に紹介して頂いたガス機器を作る工場で、部品にシールを貼る作業をしていました。
しかし、そこで仕事に対する能力はあったものの、その下の社会人としてのベースとなる部分に色々と問題を抱えていた事が発覚し、そこから矯正していく事となりました。
まずは感情のコントロール。これはプライベートで何か嫌な思いをしたり、新聞やニュースなどを見聞きして、それによって憤りの感情が生まれると、本来は他人事で自分には関係のない事だと割り切るべきなのに、我が身に降りかかった事のように捉えてしまって、感情の波に呑まれてスイッチを切り替えるべき時に、切り替えられない悪い癖がありました。その上、ただでさえ感情的になりやすい激烈な気性の持ち主ばかりの喧嘩っ早いトラブルメーカーの多い家系な上に、アンガーマネジメントもろくにできていなかったので、仕事をする場にプライベートの感情を持ち込んで、一緒に働いている職場にいる周囲の人に不快な思いをさせるような迷惑を何度もかけてしまいました。PEAKSにいた頃も不快に思う事を聞かされて、面白くないと思って頭に来ると職員相手に感情的な言動を放って相手を不愉快にさせたり、拗ねて不貞腐れたり反抗的な態度をとっては対応を注意される事の繰り返しでした。
なので、そこでいつも通っている心療内科から精神を落ち着ける薬を服用するのと、PEAKSでアンガーマネジメントの学習をした事を通じて、感情をコントロールする術を磨きました。また、仕事場に行く前には新聞やニュースにも敢えて目を通さず、自分に合った対処法もしてきました。その結果、腹が立つ事を言われたり、不快に思うようなことがあっても、表に出すような事はなくなり、それによるトラブルはなくなりました。(その代わり、そのストレスをどこかで吐き出さなければならず、その場がないと余計に苦しむ羽目にはなりましたが…)
次に時間管理。私は楽観的な観測から、「まぁ、頑張れば何とか間に合うだろう」という横着ともいうべき気持ちから、スケジュールを組む時に時間の逆算が苦手な事もあって、いつも時間がギリギリで余裕を持って行動をする事ができず、何か予期せぬアクシデントが発生すると時間に間に合わず約束の時間に遅れてしまい、相手に迷惑をかけるという事を何度も繰り返しては、相手を怒らせる事が数えきれないほどありました。
これは、カウンセラーの人から「やり方にコツがある」という事を教えてもらい、詳細はここで書くと長くなるので、お教えできませんが、余裕を持ったスケジュールを頭の中で組んで、何かが発生して、予定時刻に間に合わなくなった事を想定して、行動に移せるようになりました。
また、朝の出勤時刻や朝礼までの準備、昼休憩の後の準備期間、終礼後の過ごし方と勤務時間以外の時間帯の過ごし方などにも再三指導を受けて、何とか間に合わせるように努力しました。その結果、チャイムが鳴っている最中に遅刻スレスレで滑り込むような失態を犯す事もなくなり、終礼後もみんながさっさと家に帰る中、自分だけいつまでも用もないのにダラダラと残って、職員の方が会議を始めたいのに、始められなくて迷惑をかけてしまった事も何度もありましたが、消毒時間と終礼時間の間の10分間で日誌を書き終える訓練も行って、色々と日誌に詳細を書いておきたい欲を抑えて簡易的にでもいいから時間に間に合わせるための練習を行い、折り合いも付けられるようになりました。
そして、居眠りや眠気に悩まされる場面は、立位や洗顔、座位の時には自前のインスタントコーヒーを作ったり、冷蔵庫に冷やした炭酸水やブラックコーヒーを飲んだりして、対処しております。その原因は長年の間、分からずにいましたが、発達障害にも通じた呼吸器科で、健常者であれば脳は1歳でピークを迎えて、神経が減っていくところが、突如異変を起こした脳の中で本来なら減っていくはずの神経が、どういうわけか残ったままで普通の人より神経を使うので疲れやすいと言われ、対処するには立つか顔を洗うか、コーヒーや炭酸水を飲むなどして対策を立てるしかないと言われて、ようやく踏ん切りが付き、そういった対策を取る事に迷いがなくなりました。
あと、PEAKSの利用者との間で、プライベートでも友好関係を築く事ができた人もいました。PEAKSにはマイブームを明記するコーナーがあり、そこで相手の趣味趣向を知る事ができて、相手のブームと自分の興味の重なる分野を見つけて、親交を深めたりして考え方を独り善がりにしないで、自分とは違う考えを学び、意見を交換して、時にディベートをして考えをぶつけ合ったりし、新しいものが見えてくるなど新鮮さを感じられるようになりました。
それと今回の担当職員の方が両名とも、1回目の時に利用していた時の担当者よりも厳しくハッキリものを言う人だったので、だからこそ成長できたのではないかと思う部分もありました。最初は事あるごとに、あーだこーだ言ってくる2人に反抗心が芽生えて、プライド持ち出して怒りを覚えたり、ひどい時には殴りたい衝動に駆られたりした事もありました。その激情を抑えるのに、かなり苦しんだりもしました。しかし、母がPEAKS神戸を訪問した時には、(自分には言わなかったけど)大分成長してきていると母に話していたと聞いた時は、日頃の2人の対応からして「えーっ!嘘だろ!?」と信じられずにいました。
前のブログの時と比べるとあまり上手く書けませんでしたが、僕に書けるのは以上です。変わっていく事、成長していく事は決して楽な事ではなく、苦しみが伴うものでありますが、その分だけ社会で活躍できるよう前に進めるという事なのでしょう。