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自閉症文学のススメ(13)

皆様こんにちは、本講座も残り三回となりました。本日も例文を使った講座を行います。

Lektion27:例文を通してミームを学んでみよう
 ろくろ首という妖怪がいる。首が伸びることで有名だが、その首はなぜ伸びるのかという疑問を持ったことはないだろうか。弱点のことをネックというように、本来首とは弱点である。その弱点をわざわざ長くしてさらけ出す。いくら人間を驚かせるためとはいえ、なぜそのようなことを行うのか。よく、妖怪のレゾンデートルは人間を驚かせるためであるからという話を聞くが、ならばレゾンデートルのために妖怪は命をさらけ出すのだろうか。実は、ろくろ首にはまだ種類があり、首だけが離れて飛んでいくものや、その首に内臓がくっついて飛んでいくものもある。それらに関しては、どう考えても生命体とはいいがたかろう。あるいは、さすがに首だけが離れて飛んでいくというのはあり得ないと思った結果、首が伸びてつながっているならばあり得るかもしれないという判断のもと、そういったように話の内容や存在意義を改造された可能性もある。一応、民俗学上はろくろ首の離れている首をこう飛んでいるんだという効果線を描いた結果、それがつながっている細い首に見えたのでそう描いたゆえに、そう伝わったということが定説となっているようだが、ならば原点回帰として首が離れて飛んでいくといったように描写するのも可能ではないか。確かに首が繋がって伸びていると考えたほうが生物学的にはまだいそうではあるが。

 今回も、例文は自作でございます。さて今回はミームについて学ぶという理由で例文を書きましたが、そもそもミームとは何なのか。手元の国語辞典には載っておらず、広辞苑を借りてきて調べたら「文化の伝達や複製の基本単位。イギリスの進化生物学者ドーキンス(Richard Dawkins 一九四一)が提唱。人間の文化も遺伝子と同様に受け継がれ進化するという考えに基づく。」とあり、すでに私の想像とは多少違っているのですが、そこはそれ、次回の話題として取っておきましょう。さて、ミームを学ぶ理由なのですが、発達障碍者というものは基本、突然変異体の一種ではないかと私は考えております。突然変異体、即ち人類が進化する可能性です。人類即ちホモサピエンスとは別に完成形ではなく、恐竜の様にたまたま地球上の天下を取っているにすぎず、もし人類よりさらに強い生命体が現れたら倫理的なことは置いて、早晩滅亡するでしょう。別にホモサピエンスは優れているわけではなく、たまたま強い知性を持っているからここまで繁栄しただけであり、それは生物学的に言えば極論、恐竜のような強い肉体ではなくそれを補って余りある知性と、それに付随するものとして汗腺の発達と毒性への耐久力が強い、という程度にすぎず、純物理的に言えば素っ裸の人間などか弱いものです。ゆえに、社会を作り防衛してきた。社会なんてものも所詮はインフラの整った群れです。しかし、人類のような強い知性を持っている以上、倫理を考えることができます。群れに適合しないから淘汰するというのは獣の理屈です。障害者虐待防止法というものは、ある意味突然変異体を保護し進化の可能性を模索するという人類の無意識化の知恵かもしれませんよ。


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