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自閉症文学のススメ(5)

 皆様こんにちは。そろそろ皆様も手元の原稿が5000字程度は書けているころでしょうか。今週の講座を始めたいと思います。
Lektion9: 十万文字への道、そのに。
 前回、十万文字は一年以内で書ける、と書きましたが、ではなぜ十万文字をひとつの目標とした方がいいのか。それも本を出すのならば、ということも書きました。では、なぜ書籍として出したいのか。それは最初の方に書きましたね、文学のバリアフリー化です。
 と、いうわけで。プロットをきちんと組んで、1ヶ月にコンスタントに1万字書けていれば、十万文字は難しくありません。では問題なのは、1ヶ月で1万字も書くのは難しいという人。自閉症は、得意分野と不得意分野が極端です。かくいう私も、言語野はおそらく優れているのでしょうが、非言語的コミュニケーションや絵画などの描写は極めて難しい部類に入ります。そういう人でも、おそらく時間をかければ十万文字は可能だと私は思います。なぜならば、文字は特に昨今、キーボードをたたけばきちんと入力されます、しかも読める文字で。つまりは、字が汚いから嫌だ、という人はここでクリアーです。
 では次、問題の「言語野が不得意分野に当たる人」。正直なところ、わたしは医者ではないのでそのあたりはよくわかりませんし、そういう人は得意分野で勝負すべきだといいたいのですが、それでも書きたいという気持ちを止める権利はわたしにはありません。なので、もし主治医がいたら相談してみましょう。主治医がいなければ探しましょう。こと、自閉症対応の医者というものは医術のスペシャリストというよりは心理学的な、つまりは言語野をはじめとした多分野のゼネラリストである場合が多いです。なので、そういった、サポートチームを作ってから、書いてみましょう。
Lektion10: 十万文字への道、そのさん。
 さて、いよいよ十万文字が見える、というのはどういったレベルで見えてくるものでしょうか。これは個人の意見なのですが、プロットが半分程度消化しきった時、単純計算で五万文字編めていればもちろん、この段階で三万文字だったとしてもカサマシを繰り返せば案外一万文字程度は増えてくれるものです。問題は、二万文字を切ってしまった場合。そういう場合はプロットを練り直すのではなく、いっそのことそのペースでプロットを使い切ってしまい、短編的な分野に挑戦してみましょう。皆様お忘れかもしれませんが、この十万文字への道というものは十万文字が書籍化への近道であるから十万文字を目指しましょう、ということであり、逆に言えば表現したいだけならば何万文字でも、あるいは何千文字でも問題はないのです。とはいえ、まとまった短編でも、たいていは一万文字以内とか三万文字以内という規定があり、既定の八割から九割は埋める必要がございますが。
番外編:当講座の今後の予定
紙面が少なくなりましたが、今後の予定として。基本的に年が暮れるまでには完結する予定でございます。あんまり引き出しも多くないですし。では次回、また会いましょう。


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