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修了にあたって（PEAKS六甲）

昨年の12月にPEAKS六甲に入所し、気がつけば10ヶ月が経とうとしております。
当初、半年ほどで就職できればなあと思っておりましたが、PEAKS六甲での訓練はただ単に作業をこなすだけではなく、その作業を進めながらいかに自分と向き合うか、といった部分が多く、これは思ったよりキツイな、と。上記の希望(半年ほどで)をお伝えした結果「最低でも1年は見ておいてほしい」と言われたことの意味が、通ううちに理解できていきました。(キツイなという感想が出ましたが、環境自体はとてもあたたかく、前職で打ちのめされ退職を決意した私は、当初環境の温度差に風邪をひきそうだなと思った記憶がございます。)

私の場合は大人になって、働きだしてから診断に至りました。
当初は働きながら、主治医や心理士さんの力を借りつつ障害受容や改善の手立てを…と思っておりましたが、ただでさえ当時疲弊をしておりましたので仕事との両立が難しく、転職を考えていた頃、仕事のお昼休みで外へ出ていた私はPEAKS六甲のポスターを見つけたのです。
丁度午前の仕事が上手くいかず落ち込んでいたタイミングで、勇気を出してパンフレットを頂こう！と衝動にまかせ(衝動性が功を奏するパターンもあるのです)お邪魔したPEAKS六甲の優しい雰囲気に思わず泣いてしまったことを今でもよく覚えています。

当時、障害者手帳の取得をきっかけに正社員となった職場で、上手に配慮や助けを求めることが出来ずに困っていたのですが、頂いたパンフレットの中に「発達障害の特性だから仕方ないでは済まさず～中略～それが難しい場合は配慮をしてもらう。そのことをきちっと伝える力をつけていきます。」という一文がございまして、この言葉にいたく感銘を受けた私はPEAKS六甲で一度しっかりと自身のためだけに人生の時間を使ってみよう、と入所を決意したのです。

私は、特性そのものによる困り事というより(もちろんそれもありますが)、そこから派生して生じた困り事が多く、上手に配慮や助けを求める力が弱かったのですが、PEAKS六甲での訓練・施設外就労・企業実習を通し、困った時に相談をする力を養いこの度就職をする運びとなりました。
ですが、実はまだ前述にある「きちっと伝える力」というのは完全に身についてはおりません。私にとって、相談力や受援力というものは、人生を通して学んでいく必要がある事柄であることを理解し、受け入れました。独力で仕事をしながら身につける…となると困難な道なのですが、PEAKS六甲では就職後半年間のフォローアップと、その後にも定着支援という形で支援をしていただけるので、有難く胸をお借りし、理想の自分に向かって邁進してまいりたいと思っています。

最後になりますが、入所から就職に至るまで、PEAKS六甲の古川所長、職員の皆様方には言葉では言い尽くせないほどお世話になりました。担当支援員であるヤスイさんが仰ってくださった「引っ張っていくのではなく、私は伴走者です！」というお言葉に心強さを感じたことや、私生活で起こった悲しい出来事、悩みや愚痴…そういった波にも寄り添っていただき、言語化が難しいのですが、心の中に咲いているお花に綺麗なお水を沢山いただいたような…
そして、一番心の支えになったのは同じ場所で同じ目標に向かい頑張っている皆の存在です。それぞれ悩みも特性も(もちろん！) 違っていて、個性豊かな皆のことが大好きで、勝手にやる気をもらっていました。皆の頑張る姿は、私にとって一番の、心の栄養剤でした。

就職が決まり嬉しい気持ちと、ここを去るさみしい気持ちと。
胸中は複雑なのですが、PEAKS六甲で得て、紡いだご縁を大切に、新しい環境でも私らしく！頑張りすぎず頑張って、、、(とても難しい) 気負わず(本当に難しい) ぼちぼちと人生を泳いでいきます！
ハンドルネーム：じあ

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