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自閉症文学のススメ(8)

 皆様ごきげんよう、今週も当講座を受講いただきありがとうございます。
Lektion14:スランプ時の過ごし方
 スランプ、それは作家にはつきもののアクシデント。所謂精神的な意味での成長痛の一種ともいえますが、そんな時に無理くりアイデアなんて出しても、苦し紛れの悪あがきに過ぎません。作家として締め切りが迫っている、とか契約金が発生している、とかなら別ですが、そうじゃない、つまりは趣味でやっている場合、数か月程度物語のことを忘れてみましょう。案外、スランプなんてものは同じことを続ける事に当たっての突発的な鬱みたいなものです、数か月も鬱の原因から離れてみれば、存外にまたぞろ作家衝動というものは蘇ってくれます。あなたは今プロですか?違いますよね?だったら、書きたいときに書きたいだけ、書きたいものを書けばいいのです、アマチュアのプロに勝る特権はしがらみがないこと。つまりは好きな時に好きなだけ、好きなものを書けるということ。こればかりは、プロには絶対にできないことです。それは、誇っていいと思いますよ?
Lektion15:趣味としての作家業
 当講座は自閉症文学、すなわち自閉症の人が自己理解や自己実現、そして自己肯定感を経て一本の本を仕上げる、という過程のお手伝いをしようという目的のもと、同じく自閉症にしてアマチュア作家の私が自己整理のために書かせていただいている通信講座、という形式をとっています。つまりは何が言いたいかと言えば、私はプロではないということです。無論、プロを志願してはいますが、まだ印税はもらっていません。あるいは生涯もらえないかもしれません。それでも作家を目指す目的とは何なのか。富か名誉か、それとも矜持か。私としては、どれも是であり否、それらは一里塚的副目的ではあっても主目的ではなく。では、いったいなぜなのか。私個人の主目的でよければ、お話ししましょう。
 それは、遠い約束。しかし、必ず行うと誓った、ある師との誓約。必ず、その師の末席に座ると誓った、ある少年の軌跡。たとえ、なにもかもが、作風やジャンルからデビュー企業まで違ったとしても、同じ作家業として生きていこうと誓った。師は覚えていないかもしれないけれど、私は今でもあの日のことをきちんと覚えています。2000年、8月12日。生涯忘れないと誓った、吉祥寺の誓い。誉れにも、10年越しに師と出会った。師は相変わらず作品を出していた。しかるに、自分は足踏みばかり。鳴かず飛ばずの10年間。しかしそれでも、きっと言えるだろう、その足踏みには下積みという意味があったのだと。
 とまあ、こんな感じでしょうかね。商標登録や特定されそうな固有名詞に触れないで、なおかつ動機を的確に説明する方法としては。つまるところ、私が作家業を目指す理由はただ一つ、師と同じ作家という職業につき、今度は師としてではなく、戦友として表現の自由を掲げ、戦いたい。ただそれだけの、しかし崇高にして絶対なる、主軸の通った理由でございます。もし、それによって師とともに笑いあい、作家として交流できるのならば、それこそが無上の喜びとなるでしょう。
 話が長くなりましたが、そういう動機を、まあここまで強くなくてもいいですが、一つでも持っておくと、非常に強いモチベーションとなると思います。それでは、また。


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